行政が遺贈された不動産を放棄

　平成１９年１２月に死亡した女性が、新宿区に寄贈すると遺言した同区南町の自宅と土地（推定約３億円相当）の権利を、区が放棄することになった。土地は約３００平方メートルあり、都営大江戸線・牛込神楽坂駅に程近い閑静な住宅街にある。所有者の女性が昨年１２月５日に亡くなった後、区への寄贈を明記した自筆の遺言書が金庫から見つかり、遺族が今年２月、区へ相談に訪れた。７月下旬になって、３人の遺族のうち長女（７８）を除く２人が「（女性と）ずっと同居し、面倒を見てきた長女に単独で相続させたい」と、区に権利放棄を要請。区は内部で検討を重ね、弁護士にも相談した上で、放棄を決定したという。

　遺族の方も驚いたと思います。特に不動産に関しては、遺族の方が同居されている場合、遺贈されてしまうと困る場合もあります。相続税対策よりも前に、相続対策の必要性があったものと考えられます。