住宅ローン延滞者増加の懸念
旧住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)が提供していた段階金利制度を用いた住宅ローンの返済金利が、大きく引き上げられる期間を迎えています。そのため、今後、月々の支払の増加が家計を直撃し、住宅ローンの延滞者の増加が懸念されます。また、自己破産も含めた債務整理者の数も多くなると専門家達は予測しています。
データとしては、2段階金利適用を始めた1998年から10年経過した今年、2008年10月より金利が上がる仕組みで、従来の2.0%から4.0%へと倍に跳ね上がります。対象となるローン残高は3月末現在1兆1205億円、利用者は7万1302人いるそうです。旧公庫の段階金利制度を適用した住宅ローン金利は、若年層の住宅取得を支援する貸し付けから10年間の金利を通常より低く設定、11年目から引き上げる仕組みです。ローンは住宅金融支援機構に受け継がれ、総残高は約40兆円あるそうです。
なお、金利が4%に上がると、借入金2000万円で返済期間35年の元利均等返済とした場合、毎月の返済額は8万2506円となり1万6254円も高くなります。家計に直撃する支払と言えると思います。
もし支払が苦しいと感じられるなら、預貯金をローン返済に充てられる前に、不動産、住宅ローン、FPなどの専門家へご相談され対策を取られることをお勧めいたします。