農地転用の追認

　埼玉県所沢市で、不動産業者が農家から買い受けた所有権移転を仮登記した農地が、無許可で野球のグラウンドに転用されている問題。市農業委員会は「現況は農地と認められ、違反転用ではない」と現状を追認しているとのこと。マウンドまで造られているが、市農業委員会は「耕運機を使えばすぐに畑に戻る」とコメント。所有者は３０年以上耕作せずその意志もないとのこと、仮登記が耕作放棄ばかりか違反転用状態も招いているのに「耕作放棄地」にもカウントされていない。

　仮登記は農地所有を農業の担い手に限った農地法の趣旨に反し、耕作放棄にもつながるとして農林水産省が対策を進めている。なお、農地法は、農地を農業以外に転用する場合は自治体や国の許可を得るよう義務付けている。

　法律はあくまでも法律なので、正当な理由があれば杓子定規で判断するべきではなく、個別応対するべきだとは思いますが、このケースの場合は問題ではないでしょうか。