適法から違法へ~1Rマンション建設の是非
荒川区東日暮里三丁目に建設が計画され、周辺住民から反対の声が出ていたワンルーム(1R)マンションについて、計画に瑕疵(かし)があるとして、区が建築確認を失効させたようです。この1Rマンションは区の規制条例に違反した構造だが、条例が適用される直前の"駆け込み"申請だったために一旦は適法とされていたので、適法から違法へ一転した模様です。
ただ、区は建設に反対する住民や区議の指摘を受け、このマンションの建築確認を出した民間の確認検査機関に、書類の提出を求めた結果、建ぺい率や道路斜線規制に違反する計画だと分かったため、区は建築基準法に基づき、民間検査機関が出した建築確認を失効させることとし、三日、検査機関と、建築主である豊島区の建築業者に通知したのことです。
業者は建築確認済み後も着工しなかったが、昨年暮れ、周辺住民に着工を通知。環境悪化への懸念から反対する住民に加え、与野党区議からも「条例という区の"意思"に反する建物ができるのは問題」と疑問の声が出ていたため、区も見直しを図ったようです。
条例に対しては適法でも、建築基準法では違法だったということでしょうか。そこが違法でなければ、適法状態で過ごしていたということでしょうか?ちょっと不思議な展開です。ただ、1Rマンションが建設できないのであれば、そもそも取得価格は異なってくるので、不動産業者にとっては、リスクが高いと感じられる出来事です。もうちょっとルールを明確にする必要があるのは当然ではないでしょうか。