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2010年03月22日

空き住宅を高齢者住宅へ~東京都文京区の助成制度

 既存の空き住宅を活用して高齢者の居住の安定を図ろうと、文京区では2010年4月から「高齢者賃貸住宅登録事業」をスタートさせるようです。内容は、空き住宅を所有するオーナーに登録してもらい、改修費や高齢居住者の賃借料を助成する形となり、初年度は、828万2000円の予算を計上したとのことです。

 なお、文京区内には、08年の国の住宅・土地統計調査によると、民営借家に住む65歳以上の単身世帯が2040世帯あり、「エレベーターのないアパートの2階に住んでいるが、生活が難しくなっている」などの声が寄せられているとのこと。また、文京区内の高齢者用住宅としては、都と区が運営するシルバーピアが計10棟、区の高齢者アパートが3棟あるが、基準を満たす人をすべて受け入れるのはできない状態のようです。

 そこで、この制度を利用し、トイレと浴室、階段への手すり設置を条件とし、工事費を居室1戸30万円、共用部分1棟100万円まで助成することで、空き住宅を高齢者の居住の安定に使おうということです。また面白いことに、緊急通報装置も設置し、高齢者の安否確認をするようです。

 全国的に空き室・空き家が多くなっている背景がある中、一方で高齢者の住宅は不足している(といいますか、入居できる高齢者の住宅が少ない)ミスマッチが続いています。行政が率先してこのような制度に取り組むのは非常に良いことではないでしょうか。
 

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