「欠陥住宅」販売で公社に賠償命令~ホームインスペクターの重要性
鹿児島県住宅供給公社が販売した住宅に欠陥があったとして、日置市の男性が、公社と建設会社に建て替え費用など約2100万円の損害賠償を求めた訴訟で、鹿児島地裁は補修費用など850万円の支払いを命じたとのことです。判決で裁判官は「基礎構造や土台に多くの欠陥があり、安全性を欠く。公社の検査、指導が不十分で過失責任は免れない」と指摘する一方で「補修は必要だが、建て替えが必要とはいえない」としたということです。判決によると、男性は平成6年に土地と建物を公社から購入。床が鳴るなどの現象があり、建築士の鑑定で、基礎構造と土台が十分固定されていないことなどが判明したことを受けての対応ということです。
一般的な契約条項では、契約を解除するには「住む目的を達せられない」など相当の理由が必要なため、補修が可能な場合は解除できないようになっています。また、補修で対応できる場合はそれに従うことが多く、建て替え費用を丸々出すことも稀です。
ともかく、建築士などホームインスペクターの重要性を認識できる事例であることは間違いないようです。