ローン4.親の事業の借金で自宅を売買するときの融資審査はどうなるでしょうか。
ご相談をよく受ける事例ですが、親の事業が芳しくなく担保に入っている自宅を売却、それを住宅ローンで購入するという場合は、「事業資金の肩代わりを住宅ローンで行う」ということになり、金融機関にとっては原則NGの取り扱いになります。そのため、一般的には他の理由での売買と比べて融資審査は厳しいです。
そこで、弊社では融資審査が通るかどうかを総合的な条件で見ていきます。
最も重要なポイントは、買主の属性(勤務先、年収、借入の有無、自己資金)です。これをクリアできれば、次の3つを見ていきます。
- 親の借金(債務)は売買後に残らないのか
- 事業は清算されるのか(整理されるのか)
- 親へわたる売買代金の資金使途は何なのか
この辺で金融機関が考える条件をクリアできれば融資へとつながっていきます。
なお上記1~3を確認する理由は、その内容によっては債権者の追及、詐害行為によって売買が白紙(元の状態に戻される)or訴訟になる可能性があるからで、金融機関はそれに巻きまれるのがNGだからです。融資した金額も取り返せないかもしれません、その融資をする、ということなのですから、金融機関がどれだけ慎重になるのかお分かりいただけると思います。※皆様も手元に数千万円の自己資金があるとして、戻って来ないかもしれない話に貸すことができますか、と考えると分かり易いかもしれません。
また、売買価格と時価の関係も重要です。売買が終わった後に、詐害行為等で訴訟になるなどトラブルに見舞われることもありうるので、時価より安い売買価格ですと、多くの金融機関は回避(つまり、審査の土台に上らない)してきます。
このように見るべき点はいくつもありますが、これらを1つ1つクリアしていき、住宅ローンを受けられるようにしていきます。