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2026年は金利上昇への対応を行う1年に

■2026年は金利上昇への対応を行う1年に

2025年12月に日本銀行が政策金利の0.25%利上げを決定し、その後も日銀委員が「今後も利上げを継続する」というコメントを出しています。2024年10月、2025年1月に利上げを決定し、2025年はいよいよ金利の上昇が本格化かと思いつつも、政府の政策との兼ね合いや、おそらく各方面の調整がありずっと利上げは見送ってきました。

そのため変動金利は一部金融機関が0.5-0.6%で据え置き、一般的には1%前半に留まり不動産市場にはそこまでの大きな影響は見せませんでした。ただ、固定金利は国債金利の上昇で2%を突破です。

しかし、この政策金利の利上げ。日銀の田村審議委員が昨年2月に「25年度後半には少なくとも1%には短期金利を引き上げていくことが物価安定には必要だ(意訳・令和7年2月6日ロイター)」というのが実現しそうな気配感が出てきました。いよいよ再スタートでしょうか。当然、政策金利と間接的に影響がある変動金利は上昇するでしょうから、変動金利1%~2%弱が見えてきたとも言えます。もう一方の固定金利はすでに上昇している・・・住宅ローンの金利上昇がいよいよ本格化して2026年が始まります。

これらの動きが2026年は人手不足も相絡まって不動産の市場にどう影響するのかを考える必要があります。私が考えるのは次の3点です。

 

1)ローン審査は確実に2025年よりも厳しくなる

→各金融機関は利上げを前提とした融資審査体制に(本格的に?)移行すると考えています。その傾向は2025年もあり、「何か審査厳しくなったよな」と感じることもしばしば。収入や自己資金がある、借入状況に問題がない方は過渡期なのでそこまでの影響がないでしょうが、そうでない方は希望通りのローンが通りにくくなるのではないかと思います。しかし、後者が全体の7-8割を占めるイメージなのでやはり影響があると言えるでしょう。そこまで無理をしてローンを出さなくても構わない、金融機関のスタンスはそう移行しつつあります。

→各金融機関の担当者と話をするとどこも「ご相談が多く忙しい」ということ。そうなると見えてくるのは、「ローンを出しやすい案件」と「それ以外の案件」の仕分け。表向きは言わないでしょうが、やはり簡単な話は積極的に、そうでない話は消極的、できればやりたくない、そうなっても致し方がないでしょう。金融機関の担当者に面倒くさがられない、これがキーワードになるのかもしれません。

 

2)不動産の2極化は先鋭化して、良い不動産は少なく価格はさらに高くなる

→金利が上昇すると現に不動産を所有している方の住み替えのメリットが薄れます。現在の支払いよりも多くローンの返済となるとなかなか住み替えに踏み込めない、そう考える方が多くなって当然です。なので、中古不動産の売却は積極的に増えることはなくなります。その結果、需給ギャップから、市場にあまりない良い不動産に検討客は集中し、すぐ売れると同時に価格がさらに高くなることが予想されます。実際、その傾向は2025年にもあり、すぐ売れる不動産がある一方、残る不動産もあり2極化の先鋭化は見え始めていました。

→不動産の価格は落ちにくいでしょう。現在の価格は物価高+人手不足で決まっている面がベースにあり、そこに+売主の強気な価格設定があるのですが、前者の物価高、人手不足ですでに前年比がプラスのため、金利が上昇して売主の強気な価格設定は弱くなっても、やはり2025年より価格が高いよね、そのような感じに落ち着くと思います。しかしそれでも近い将来、「2025年は買い時であった」そう思うことがあるのではないか、とも感じます。理屈はともかく、価格が下がる匂いは不動産の現場にはありません。

 

3)不動産業界の時短、効率化により複雑な話は敬遠されがちに

→2025年はより一層業界の時短、効率化が進んだと思います。IT化もです。他の業界よりは歩みが遅いのですが、確実に進みました。そのため複雑な話は敬遠されがちになりました。そもそもIT化で受付不可能・・ということも。2026年はよりIT化も進むでしょうから、説明が必要な条件、複雑な話がそもそもできなくなる可能性が高くなります。

→年末、条件の多いお客様から不動産購入の申込をいただき、先方に伝えようと思い連絡をしようとしたところ、すべてネット受付のため細かい条件は伝えられず何度もやり取りを強いられました。その間、他のお客さんが買うという話が入ってくるかもしれず(そうなるとこちらのお客様は買えません・・)、結局は購入できましたが、やり取りの最中はスピードも遅く冷や冷やしました。TELならアッと言う間に終わる作業なのに。おそらく、複雑な話を持ち掛けてくる方、細かい条件の方はお断りなんでしょう。今回は粘っていけましたが、次回はどうなのか?

 

私の2026年の不動産市場への所感は以上です。金利上昇の影響をどう考えて、どう対処していくかの1年になります。そして人手不足、IT化もそうです。※2026年だけではなくしばらく毎年でしょう。

金利上昇は痛いですが、おそらく今後も続く金利上昇や人手不足による経費上昇も考えると「先に延ばして良い結果になることはまずない」ことはほぼ見えていて、「2026年に決断していて良かった」となるとは感じています。ですので、私も「いつかやるのでしたら、今やった方がよろしいと思いますよ」と林修のようなコメントをしていくことになります。

2026年もたくさんのご相談をお待ちしております。

 

2026年元旦  不動産コンサルタント 畑中 学

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