債務弁済事例４：破産管財人から実家の買い戻しを求められた姉妹の事例
債務弁済事例４：破産管財人から実家の買い戻しを求められた姉妹の事例
概要：破産管財人から実家の買戻しを求められるも姉妹のどちらも年収が融資額に届かず
不動産の種別：マンション 売主：破産管財人 買主：姉妹
売買時のローン：必要 不動産の時価：１,８００万円
ローン残高：１,８００万円 希望ローン額：１,８００万円（実際は１,６００万円へ減額）
ご相談内容：
母親が所有しているマンション。娘である姉妹２人が知らないうちに母親のカード債務が膨れ上がり、自己破産をする際に知らされる。その後、裁判所が指名した破産管財人の弁護士から「自宅を買い取らないか？」と姉妹に連絡が来る。姉妹２人とも今は母親とは別に同じ市内で１ＤＫの賃貸住戸を借りているので、母親を引き取るにも大きな住戸を借り直さなければならない。また、母親のうちしがれている様子を見ると、できれば実家を買い取って住み続けて欲しいと思うようになった。
ただ、姉の年収は２５０万円、妹の年収は２２０万円。どちらが借入れを希望しても希望融資額１,８００万円の融資は難しいと、相談をした金融機関のすべてに断られる。また、一部の金融機関の担当者からは「実際に住む場合しかローンは出せないですよ」とアドバイスを受ける。姉妹とも同じ市内なので、最悪は実家に戻ることも検討できるが、夜遅くなる仕事を考えると今の住まいを変えたくない。どうしたら良いか分からず、弊社に相談の運びとなった。
問題点：
１）姉妹の年収でローンを借りられるか
２）姉妹が借りている賃貸住戸を解約せず済むか
解決方法：
難易度が高いお話であった。「他社にも電話で軽く断られました」と仰っていたが、全体の数字からはそのように感じたご相談でした。ただ、姉妹と細かくお話をしたところ、今後も年収が増える見込みがあり、それを伝えればおそらく金融機関の印象も良い方だろうと判断（若いので年収は抑えられているが、今後スムーズに年収が増えていくと思います、と弊社で年収の件は押せると判断）をして受けることにした。
姉妹のどちらかだと年収から希望融資額に満たないので、ここは姉妹合算で話を進めることにした。多くの金融機関だと兄弟姉妹の合算は認められないが、一部金融機関では対応可能なため、そこの金融機関に絞って話を進めることにする。「融資をしてくれたら必ず融資を受ける」と事前に姉妹に確認を取り、その旨を金融機関に伝えておく。
一方で、賃貸の問題はどうしてもうまくいかなかった。今回の実家を買うためのローンの月々の支払額、また２件の月々の賃料を考えると金融機関の試算では返済が苦しくなる計算になったからだ。そこで伯父に相談をした結果、「連帯保証人になっても良い」もしくは「少し現金を融通しても良い」旨の返答があり、それを金融機関へ伝えた結果、少し融資額を減らすことで賃貸をそのままに実家で融資を組めることになった。あとは融資承認を取り、破産管財人から実家を買い戻して手続きを完了した。
同じような事例でご相談がある場合は、是非当相談室までご相談ください。
